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投機は経済を安定させるのか? |
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装幀 伊藤滋章 |
ケインズが1936年に発表した『雇用・利子および貨幣の一般理論』は、経済学において最も重要な古典のひとつである。ケインズ経済学は凋落したと言われて久しいが、金融危機の発生など世界経済が転換点にさしかかるたびにケインズへの関心は復活する。ケインズといえばイコール「赤字財政」「大きな政府」と通俗的に理解されることが多いが、本書ではケインズ経済学の根底には投機の問題があるとの関心から、投機の功罪に焦点をあてる。投機には様々な側面があり、保険とギャンブルは表裏一体である。しかしマネーゲームの側面があまりに肥大化すると社会を不安定化させることをケインズは鋭く指摘した。投機と投資の関係、投機が雇用不安をもたらすのはなぜか、投機をめぐる様々な経済思想、これらを考えるとともに、ケインズ自身の実際の投機活動をていねいに追いつつ、一筋縄ではいかない投機と経済社会の複雑な結びつきを解きほぐす。 [著者紹介・編集担当者より] 1977年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(経済学)。立教大学経済学部助手、助教を経て、現在、高崎経済大学経済学部准教授。 著書として 『現代経済学の誕生――ケンブリッジ学派の系譜』(2006年、中央公論新社)、『ケンブリッジ学派のマクロ経済分析――マーシャル・ピグー・ロバートソン』(2007年、ミネルヴァ書房)、Keynes and Modern Economics(共著、2013年、Routledge)など。 |
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