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〈顔の世紀〉の果てに |
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装幀 伊藤滋章 |
従来、生と死や人間の原罪意識のような大きなテーマで解釈、読み直しされることが多かったドストエフスキーの『白痴』を、本書の著者は、表象文化論的な手法を使い、「顔」の小説として読み込むという大胆な試みに挑んだ。その出発点には、顔認証における強制的な監視の時代、スマートフォンなど最先端技術による顔の情報化などの現代的関心がある。「顔」と声や文字との関係、「顔」のクローズアップによる情動の問題、「顔の持つ個性」への問いかけ等、『白痴』をベースにしながら、美術、写真、映画など多くの芸術領域を横断して思考を飛翔させる。 【著者紹介・担当編集者より】 1969年、東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、新潟大学人文社会科学系教授。専門はロシア文学・表象文化論。著書『ドストエフスキーと小説の問い』(水声社)、論文「小林秀雄のドストエフスキー/再読」(『ユリイカ』第33巻6号)ほか。 |
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