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家族ゲームの世紀

家族ゲームの世紀――夏目漱石『明暗』を読み直す

装幀 伊藤滋章

飯田祐子 著
2024年12月6日発売!
判型
四六判 上製 216ページ
定価
2200円+税
ISBN978-4-7684-1023-3

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【内容】
愛か? 金か? それとも血か!? 漱石が描く「家族の困難」

いま! の問題意識で名著を読み直すシリーズの23巻目は、夏目漱石晩年の作品『明暗』を取り上げる。
テーマは「家族」。漱石は、急速に変化していく社会と、それに急かされていく私的領域との軋轢が最も顕著に表れる「家族」には常に注意を注ぎ続け、『坊ちゃん』『それから』『こころ』などの代表作で常に触れてきた。その流れの最後の作品である『明暗』。漱石研究を専門に置きつつ、フェミニズム、結婚、家庭などへの論評、著作を多く執筆している飯田祐子氏が、変質していく「家族のありかた」を、明治期の漱石の視点をベースに置きながら考察。「家族を作り、維持していく」ことの複雑さ、難しさ、そこで生じる問題点は時代を超える。

「家族を作り、維持していく」ことの複雑さ、難しさ。
大正時代の読者より、現代人の心を揺さぶる『明暗』。

【主要目次】
序 章 家族ゲームの物語としての『明暗』
第1章 「家族」という劇場
第2章 言葉とジェンダー構造
第3章 男性性と「金」
第4章 お延と「愛」
第5章 七つの三角形
終 章 継続のための均衡を探して

【著者紹介】
飯田祐子(いいだ・ゆうこ)
1966年、愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科、博士(文学)。
現在、名古屋大学大学院人文学研究科教授。専門は、日本近現代文化・文学、ジェンダー批評。著書『彼女たちの文学 語りにくさと読まれること』、『彼らの物語 日本近代文学とジェンダー』(ともに名古屋大学出版会)など。


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