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バクバクっ子の在宅記 |
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装幀 奧冨佳津枝 |
難病で、幼少時から人工呼吸器をつけた子(バクバクっ子)の在宅生活の草分けとして、保育園・小・中・高校(普通学校)で学び、親許を離れて介助者との自立生活の道をすべて切り開いてきた著者の半生記。バクバクとは、手動式人工呼吸器の通称。 [著者紹介・編集担当者より] 平本歩さんは1985年12月28日生まれ。ミトコンドリア筋症という先天性難病で、1986年、生後6カ月で人工呼吸器をつける。胃瘻で人工栄養。呼吸器をつければ状態は安定しているため、両親が家を売って、当時レンタル制度がなかった人工呼吸器を買い、4歳のときに在宅生活開始。人工呼吸器をつけた子(バクバクっ子)の在宅生活の草分けとなる。以後、保育園・小・中・高校と全て普通学校に通い、大学受験するも、人工呼吸器をつけた学生へを受け入れる大学はなく、2浪で断念。2011年、親許を出て、1日24時間×ヘルパー2人態勢の介護時間を獲得し、自立生活を開始。保育園の講師や「バクバクの会〜人工呼吸器とともに生きる」の会報編集長、医療的ケアの研修などの講師をし、人工呼吸器ユーザーの社会参加の道を開拓してきた。 歩さんが在宅生活を始めた1990年代と違い、今は人工呼吸器をつけていても治療の必要がなければ、2,3カ月で退院できるが、多くの子は病院・施設暮らしか、在宅でも特別支援学校など限られた環境の中で育っている。学校生活でも日常生活(登山、スキーまで)でも、呼吸器を付けていても普通の子と同じように様々な体験をしながら育ち、親から独立して暮らせる。もっと多くのバクバクっ子が一人の子どもとして豊かに成長できるよう、自らの体験を分かち合うために書かれた本。 |
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