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ぐにゃり東京 |
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装幀 伊藤滋章 |
■武田徹さん(評論家) 「時代と社会の〈ぐにゃり〉と捉えどころのない輪郭を描くには、地を這う虫の目線から見上げる険しい角度が必要だった。それを実践を通じて示した比類なきルポ作品だといえよう。」(朝日新聞11/1付) ■竹田学さん(東京堂書店神田神保町店) 「ジャズ、文学、映画などの文化的記憶が召喚され、様々な出自の派遣労働者たちとのセッションが紙上で展開される。」(AERA10/12号) ■栗原康さん(政治学者) 「都心の流れに巻きこまれ、ひどい目にあい、おまえら腐っているとコケにされたりもするのだが、著者はめげない。」(東京新聞・中日新聞10/11付) ■上田岳弘さん(小説家/『私の恋人』で三島賞受賞) 「平井さんの本を読んで、やはり東京にも歴史を引きずっている部分がいっぱいあるんだとわかりました。」(図書新聞10/31号) ■斎藤美奈子さん(文芸評論家) 「格差社会という言葉でなんとなくわかった気でいた人々のリアルな姿が、東京の町々の描写を通じて浮かび上がる。」(週刊朝日9/25号) 派遣フリーターとして都内の出版社や印刷所で働きながら目にした21世紀の底辺社会、そこに生きる下層民たちの実態を浮き彫りにする。新宿で生まれ育った著者の軽妙な筆致で、経済成長によって生じた「歪み」を都市の記憶とともに描く。 [著者紹介・編集担当者より] 1952年、新宿2丁目生まれ。批評家・エッセイスト。 音楽・思想・社会等幅広い領域を独自の視覚で論じる。早稲田大学文学部抹籍。早稲田大学文学部非常勤講師を経て、東京藝術大学の非常勤講師等を務めた。 80年代からジャズを中心とする音楽の批評やプロデュースをはじめ、映画『山谷 やられたらやりかえせ』やパレスチナ音楽の紹介、フリーター運動など、様々な社会運動に携わる。現在も新宿に在住。 主著『ミッキーマウスのプロレタリア宣言』(太田出版、2005年)、『千のムジカ――音楽と資本主義の奴隷たちへ』(青土社、2008年)、『愛と憎しみの新宿――半径一キロの日本近代史』(ちくま新書、2010年)、『いま、「共和制日本」を考える』(共著、第三書館、2011年)、『脱原発とデモ:そして、民主主義』(共著、筑摩書房、2012年)、『彗星的思考:アンダーグラウンド群衆史』(平凡社、2013年)ほか。 著者自身は、高速道路・高層ビル(高度成長・バブル)などに「ぐにゃりとひねり潰されたような町」で、おかしな仲間たち(派遣労働者)とゴキブリのように這いながら東京を探りたいと語る。まさに“底辺から見たトーキョー”といえる。 その中で音楽や文学など多彩な知識をもって、仲間たちの日常や仕事の現場について比喩的に描く文章は、ときにおかしく、ときにやるせなく、まるで自分も仲間の ひとりになったかのような感覚に呼び込まれる。 [目次] プロローグ 00 怪物になった街 T ぐにゃり東京 01 王子の東側の不気味――高速下の無人祝祭劇場 02 「江戸」が濁る北品川 03 ゴーストたちの大川端 04 火星の多摩センター 05 北池袋ブルーズ・アウェイ 06 牛込柳町の詩心 07 神楽坂崖下の痩せ犬 08 東銀座でCRMに誘われて 09 土曜の真夜中、小石川の工場で 10 初台で猫男やベルーガになる 11 神田錦町のブラウニー 12 田町でガレー船に乗る 13 鴉たちの日比谷公園 14 神々の谷底、神田明神下 15 六本木一丁目、真夏に聞こえる「冬の旅」 16 酔い醒めの朝、銀座三丁目で 17 荒野の校正マンたち――東上線朝霞篇 18 羽田、一月六日午前零時 19 両国、二つの国の境目あたり 20 鳥居坂から麻布十番へ 21 新大塚――太陽が殴りつける八月 22 北青山の「第二の世界」 23 大森西・運河の畔で 24 フルコースの人――秋葉原・昭和通り口 25 新宿三丁目、平日昼間の増村保造 26 ゴールデンウイークが怖い江戸川橋 27 ?町で光を疑う 28 芝大門、タワー下の悟らざる人々 29 宇宙から来た旧未来、新宿駅南口 30 四谷愛住町、永住町、番衆町 U 群衆史 北関東ノクターン 太陽のない街 2008――復刻版に寄せて |
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