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ドキュメント「みなさまのNHK」 |
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装幀 伊藤滋章 |
■好評発売中! グリコ・森永事件、北朝鮮残留孤児、昭和天皇逝去などNHK報道番組制作のなかで体感した、「公共放送」が大きく変質しはじめた1980年代を捉え返す。コミュニティFMなど新たな放送を担う市民メディアについても言及、公共放送とは何かを問う。 [著者紹介] 津田正夫(つだ・まさお) 1943年、石川県金沢市生まれ。 1966年、NHK入局。福井・岐阜・名古屋・東京で、主に報道番組のディレクター、プロデューサーとして制作・開発などに携わる。 1995年から、東邦学園短期大学教授、2002年〜2013年、立命館大学産業社会学部教授。世界のパブリック・アクセス制度の調査と紹介に努める。 「市民とメディア研究会・あくせす」「市民メディア全国交流協議会」を拠点に市民メディアの制度化を提案。岐阜市NPO「てにておラジオ」代表。 主著『ネット時代のパブリック・アクセス』(共編著、世界思想社)、『メディア・ルネサンス』(共編著、風媒社)、『谷中村村長 茂呂近助』(共編著、随想舎)、『テレビ・ジャーナリズムの現在』(編著、現代書館)など。 [編集担当者より] 「みなさまのNHK」という信頼のブランドが崩れた原因は、現政権だけにあるのか。著者は60年代後半から30年近く、NHK報道現場の第一線で働くなかで、組織の構造や体質、ジャーナリズムに対する姿勢に違和感を抱く。 NHKのHPには「公共放送とは営利を目的とせず、国家の統制からも自立して、公共の福祉のために行う放送」と書かれている。にもかかわらず、政権の意向でキャスター外しがあからさまに行われるなど、介入を防ぐ方策すら立てられないようだ。本書はそのNHKの実態を内部からの視点で描く。 [目次] はじめに T NHKで何が起こったか? 第1章 劇場型犯罪のピエロとなって ――グリコ・森永事件とニュース倫理の崩壊 第2章 情報商品になったドキュメンタリー ――制作現場の改革と軋み 第3章 NHK民営化未遂事件 ――民営と国営のはざまで 第4章 「女は何を食ってるんだろう?」 ――報道現場に女性が現れた日 U 内なる権力と報道番組の吃水線 第5章 「その取材を中止せよ」 ――児玉機関の亡霊に慄く政治家 第6章 ピョンヤンの再会 ――霧の中の北朝鮮残留孤児たち 第7章 家族崩壊のリトマス試験紙 ――霊感商法とのせめぎ合い 第8章 「一五年戦争に勝利した!」 ――“Xデー”報道とL字型ワイプ V 市民が紡ぐもうひとつの公共放送 第9章 メディアを奪い返してきた人たち ――言論・表現の公民権運動 第10章 市民テレビ局は町をおこせるか ――「地域密着」のリアリティ 第11章 つながりたい、分かり合いたい ――越境するろう者の映像祭 第12章 島ッチュたちの音楽一揆 ――あまみエフエムからのメッセージ 終 章 NHKは誰のものか ――コミュニケーション資源を市民社会へ あとがき 参考文献 年表 日本の放送・メディア略史 [おすすめの類書] 『本気で巨大メディアを変えようとした男――異色NHK会長「シマゲジ」・改革なくして生存なし』 『暴かれた真実 NHK番組改ざん事件――女性国際戦犯法廷と政治介入』 『NHKと政治支配――ジャーナリズムは誰のものか』 |
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