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鉛の魂

鉛の魂:ジョーカーから奈良の暗殺者へ――怨みが義になる

装幀 竹中尚史

平井玄 著
2023年4月12日発売!
判型
四六判 並製 240ページ
定価
2400円+税
ISBN978-4-7684-5936-2

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【内容】
ブレイディみかこさん推薦!「縦横無尽に社会を見る虫の目――それがアナキズムの視点だと教えてくれたのは彼だ。」「路上を這う者たちのソウルは、路上の者に語らせよ!!」

がんサバイバーとして、身体の変容を媒介に資本主義の延命を見つめる中、市井の人々が持つ、人として残るものとしての「義」を問う。「義」の不全と渇望、その暴走として現れた2021年京王線での「ジョーカー」刺傷事件、2022年7月8日の安倍元首相殺害事件を掘り下げる。コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻をはじめ、少し前まで想像できなかったことがこれでもかとばかりに続発する中、筆致こそ熟達した物書きとして安定しているが、内容は鋭利そのもの。激動と波乱の時代にこそ求められる、見るべきものを見据え、新しく物事を考えるためのラディカルなヒントが込められている。

【主要目次】
1 魂の夏
2 ジョーカーたちはいつも行き先を間違える
3 海辺の岩
4 国家を引き寄せる者たち
5 逃散のかすかな地鳴り
6 悪い人と義の人
7 オウムとジョーカー
8 忘れられた民
9 風に吹き飛ばされる人びと
10 森崎和江『闘いとエロス』
  この恋愛小説から何をつかみ出すか?
11 両手になにを握るのか
12 紙と錘

晶篇1 夏の散弾
晶篇2 鉛の魂

【著者紹介】
平井 玄(ひらい・げん)
1952年生。文筆家。早稲田大学文学部抹籍。80年代よりジャズを中心とする音楽の批評やプロデュースをはじめ、映画『山谷 やられたらやりかえせ』やパレスチナ音楽の紹介、フリーター運動など、様々な社会運動に携わる。著書『ミッキーマウスのプロレタリア宣言』(太田出版)、『千のムジカ』(青土社)、『愛と憎しみの新宿』(ちくま新書)、『彗星的思考』(平凡社)、『ぐにゃり東京』(現代書館)など。


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