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天皇制と被差別民 |
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装丁 中山銀士+金子暁仁 |
本書冒頭では、いかにしてシャーマン的祭祀王が出現し、その社会体制の秩序化がいかにして「賤民」を作り出すのか、について考察されている。日本では天皇タブーの対極に被差別部落をめぐるタブーがあったとして、その両極のタブーを論じる。沖浦氏は、部落差別を考察する際、ケガレという観念との結びつきを重視する必要性を早くから提唱してきた一人である。その考えを具体化した「鎮護国家仏教の〈貴・賤〉観――インドのカースト制と日本の密教」で、日本の古代は、儒教的な〈貴・賤〉観が主力で、中世では〈貴・賤〉観とインドのヒンドゥー教的な〈浄・穢〉観とが併存し、近世では〈・賤〉観が一歩後ろに退き、〈浄・穢〉観が前面に出てくるという注目すべき見解を打ち出している。その他、部落史の論点、アジアの身分制、先住民差別に関する論稿が収められている。 【主要目次】 T 部落差別の深層 U 部落史の論点 V アジアの身分制と差別 W 先住民差別の深層 解題 寺木伸明 |
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