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相模原・障害者施設殺傷事件――何が問われているのか

季刊 福祉労働153号 相模原・障害者施設殺傷事件――何が問われているのか

装幀 杉本和秀

福祉労働編集委員会 編
判型
A5判 並製 180ページ
定価
1200円+税
ISBN978-4-7684-2353-0

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なぜこのような事件が起きてしまったのか。知的障害・精神障害当事者、施設入所者・元入所者、施設職員・元職員、親、司法関係者、医療社会学・刑法の研究者が、この事件をどう受け止め、被害者に報いるために何をすべきか考え合う。

[著者紹介・編集担当者より]
「障害者は生きている価値はない」として、より重度な障害者から大量に殺害した事件が社会に与えた衝撃は計り知れない。なぜなら、この事件は容疑者個人の偏った考え方やセンセーショナルに報道された精神科入院歴・薬物使用歴という個人的背景のみの問題ではないからだ。効率・競争主義の中で落ちこぼされた重度の障害者や社会にとって危険とみなされた「病」者は地域社会から排除され、施設・精神病院に何十年と暮らさざるを得ないこと。そして事件で亡くなった後も、遺族の希望で氏名やどういう方だったのかの報道がなく、その存在の証が社会的に残されないこと。今まで社会のほとんどの人が無関心で見過ごしてきた冷徹な事実をこの事件は表層に押し出したのだ。事件で問われているのは、私たちの社会が半世紀以上見逃してきた施設収容主義の弊害と誰の中にも巣食っている優生思想というやっかいで大きな問題。であればこの事件が明らかにした社会の歪みを少しでも糺していくために、私たちに何ができるのか。各論者からの重い提言を受け止め、共に考えていきたいと思います。(猫)


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